温度管理の必要性について

私たちの身の回りにおいて、温度管理が必要なシーンがあることはあえて説明を要するようなことではないかもしれません。もし仮に、温度管理などは一切必要ないと思う人がいたとすれば、その人は多分冷蔵庫なしでも生活できると考えているということになります。冷蔵庫だけではなく、暑い夏場や寒い冬場であってもエアコンも不要に違いありません。このように、私たち自身の暮らしを考えても、温度管理は欠かせないということができます。

人間だけでなく世の中一般に目を向けてみますと、温度を一定に保つ必要があるシーンは、食品に特に多いことは間違いないでしょう。要するに、冷蔵とか冷凍の状態で保存したり流通したりしないと、腐敗してしまって食品の価値がなくなるということです。これは食品の製造工場でもそうですし、トラックなどを利用した流通の過程でも当てはまります。そして、スーパーやコンビニなどの小売店でも同じですし、もちろん先に挙げたとおり冷蔵庫がどんな家庭にでもあるように、消費者においても当てはまるわけです。

これは、低い温度でないと微生物が繁殖してしまうからというのが大きな理由になっています。食品が一大分野を占めていますが、もちろん決してそれだけではありません。医薬品の多くも、その効力を維持するためには一定の温度範囲内で管理することが求められます。これは微生物による腐敗という意味ではなくて、温度が高いと様々な化学反応が起こりやすくなり、有効成分が変化してしまいやすいということによります。