2021/12/24
気温が高くなる春から夏にかけては細菌が繁殖しやすくなり、反対に低くなる秋から冬にかけてはウイルスが流行しやすくなります。細菌やウイルスは食中毒の原因になるので、食品関連企業は日頃から適切な温度管理を行わなければなりません。多くの細菌やウイルスは熱に弱いという特徴があり、温度管理を正しく行っていれば繁殖を防げます。例えばサルモネラ菌は十分に加熱していない卵や肉、魚などに付着しており生卵やオムレツの他に牛肉のたたきやレバ刺しなどから感染することがあります。
サルモネラ菌は乾燥に強く熱に弱い特徴があり食後6時間から48時間ほどで吐き気や腹痛、下痢や発熱などの症状が現れます。ノロウイルスは牡蠣などの二枚貝を十分に加熱しないで食べた場合の他に、汚染された水道水や井戸水を飲んだ場合などに感染します。牡蠣やアサリ、シジミなどを扱う食品関連企業はノロウイルスが繁殖しないよう適切な温度管理を行わなければなりません。感染した食品を食べると1日から2日ほどで吐き気や腹痛、下痢などの症状が現れます。
ノロウイルスは熱に弱く、85度以上で1分以上加熱すればトラブルを回避できます。食中毒の原因になる細菌やウイルスには他にも腸炎ビブリオ菌やカンピロバクター、腸管出血性大腸菌やE型肝炎ウイルスなどがあり吐き気などの症状を引き起こします。これらの細菌やウイルスは加熱すれば繁殖を防ぐことができるので、食品の安全を守るには適切な温度管理を行うことが大切です。